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Opinion - 1

「徹底究明」を叫んでもなにも解決しない (1)

 2011年2月以来、大相撲「八百長村」では大騒ぎが続いている。大相撲の歴史始まって以来の最大の危機である。なにしろ、このままでは、相撲村は存続できなくなってしまうかもしれない。

 大手メディアでは「八百長をなくせ」という声が強いが、それに従ったとしても、また、このままトカゲの尻尾切り程度の改革を行ったとしも、どちらも村は潰れてしまう可能性が高い。

 まず、「徹底解明」して八百長をなくすとする(そんなことが本当にできるのか?)。すると、ほとんどの力士が「注射力士」ないしは「疑惑力士」だから、相撲そのものができなくなってしまう。まさかと思うが、十数人しか残らなかったらどうするのだろうか?

 それでも、残った「ガチンコ力士」だけで相撲を続ける。そんな淋しい相撲を誰が見にくるだろうか?

 それでもなお、意地でもガチンコ相撲興行をやったとしよう。この場合も、けが人続出で、千秋楽までに誰もいなくなってしまう可能性が高い。相撲は、格闘技である。あの巨体同士が本気でぶつかり合い、死力を尽くせば、骨の一本、二本ぐらいすぐ折れてしまう。

 そんなわけで、放駒理事長は「徹底解明」と言ったが、今回発覚した14人を生け贄にして、なんとか幕引きに持っていくことしかいまのところ思い浮かばない。

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