We Love SUMO !!

sumo images.jpegsumo images.jpegsumo images.jpegsumo images.jpegsumo images.jpeg  The Study of " CHUSHA " System  sumo images.jpegsumo images.jpegsumo images.jpegsumo images.jpegsumo images.jpeg

HOME > 八百長Topics 2011 > 10)八百長裁判に負け続けた『週刊現代』の逆襲

Topics - 10

八百長裁判に負け続けた『週刊現代』の逆襲

 『週刊現代』は、2007年から相撲の八百長告発キャンペーンを始めた。

 2007年1月の誌面には「横綱・朝青龍の八百長を告発する」という見出しが躍った。この記事は、朝青龍が白星を80万円で買っていたのではないかという疑惑を追及したもので、それまでの朝青龍の15回の優勝のうち、じつに11回分の優勝は朝青龍が金で買ったものだとした。

 もちろん、朝青龍は疑惑を完全否定。

 相撲協会は、八百長にかかわったとされる力士全員に事情聴取することになったが、全員が否定した。それで、2007年2月8日に相撲協会は、『週刊現代』の発行元の講談社と記事のライターの武田頼政氏に対して民事訴訟を起こした。

 しかし、『週刊現代』は、ひるまなかった。5月になると、『週刊現代』は、2006年名古屋場所の千秋楽で、綱取りのかかった大関・白鵬翔(当時、現横綱・白鵬)の師匠の宮城野親方が、朝青龍から300万円で星を買ったという旨の証拠音声を入手したと報道し、同誌のウエブサイトでその音声の前半部を公開した。

 現役力士の八百長を証言するテープが出たのだから、八百長は公然の事実となったと言っていいからだ。ところが、宮城野親方は事実無根と否定し、相撲協会は、7月9日、今度は刑事告訴に踏み切った。

gendaiimages.jpeg 裁判は紆余曲折したが、2009年になって、『週刊現代』側は、次々に敗訴することになった。まず、日本相撲協会の北の湖前理事長と協会が、発行元の講談社などを相手取り、計1億1000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決は、記事内容の取り消しと1540万円の賠償命令が下った。

 続いての名誉毀損裁判の判決では、東京地裁の中村也寸志裁判長が「取材は極めてずさんというほかない」と厳しく批判し、なんと4290万円という高額の賠償を講談社などに命じた。もちろん、『週刊現代』側は判決を不服とし、最高裁まで持ち込んで争ったが、2010年の暮れまでに次々と判決は確定した。

 現在の時点でこの判決を見ると、ただあきれるしかない。 

 どちらの裁判でも、証拠はあった。講談社側が出した証言テープはかなり決定的なものだった。しかし、これらはいずれも傍証とされ、裁判では「関係者から八百長について聞いた」と主張したことを「八百長の合意や金銭の授受についての具体的な内容を明らかにしておらず、真実であると裏付けられない」と指摘された。また、証人として出廷した板井圭介氏の証言も裏付けにならないと、無視された。

 結局、当時の北の湖理事長らの「八百長は一切ない」という、なんの裏付けもない証言が通ってしまった。しかも、この裁判の進行中に、恵那司や春日錦らはケータイを通して八百長を行っていたのだった。

 この裁判で、八百長は直接証拠がなければ、立証されないということになってしまった。司法というのは頭が固く世間知らずだから、こんな結果になったとしても仕方がないが、それがアダになってしまったと言えるだろう。

 八百長問題が発覚して10日後の2月14日、 講談社は日本相撲協会に対し同社が訴訟を通じて受けた損害の賠償と回復を求める通告書を送付した。講談社は「八百長など存在しない」とする一連の訴訟での協会側の主張を「訴訟詐欺そのもの」と批判。警視庁への告訴も視野に、北の湖元理事長と竹縄親方(元春日錦)、豊桜に対する告訴状を準備しているという。

 いよいよ、講談社側の反撃開始だ。

(2011年2月16日記)

LinkIcon前のページに戻る

次のページへLinkIcon

icon72.pngicon72.pngicon72.pngicon72.png