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第2回 《相撲賭博の実態》
    “東西張り”から、最近は“幕内5番”が主流に (2)

 もちろん、景気が悪くなったということもある。が、それ以上に言えることは、相撲自体の変質だった。

 そこで、この10年間ほどの間に登場してきたのが、“幕内5番”という賭けだ。

 これは、幕内の取組から5番を選び、東西どちらかが勝つかを当てるというもの。全取組の“東西張り”についていたハンデは消え、そのかわり、3勝2敗なら倍返し、4勝1敗なら3倍返し、5勝0敗なら4倍返し(この逆に負けると同じ倍率で払わなければならない)という工夫がなされている。

 つまり、10万円張って3勝2敗で勝つと、19万円もどり、4勝1敗なら28万円、5勝0敗なら37万円戻ってくるというわけだ(いずれも10万円に対して1万円のテラ銭が引かれている)。

 今回の八百長発覚をさらに調べると、この“幕内5番”を現役力士がやっていたことが明るみに出る可能性がある。自分で自分が登場する賭け事にベットできるのだから、結果はいくらでも操作できる。

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