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これでもガチンコ場所なのか? 名古屋場所の「決まり手」でわかる「ガチンコだけど本気じゃない」
本サイト恒例の「決まり手ランキング」を今場所も掲載する。
今場所(名古屋場所)は半年ぶりの本場所であり、八百長なしの「ガチンコ」場所として注目されたが、まったく盛り上がらなかった。 それは、この決まり手ランキングも見ても明らかだ。
決まり手上位は、注射相撲のときと同じく、「寄り切り」「押し出し」「叩き込み」がトップ3。この3つが、全取組300番の半分以上を占めている。
ガチンコの特徴は土俵際の攻防で、単に押し出すとか、寄り切るのでは、相撲は盛り上がらない。そういう面で見ると、「倒し」「投げ」が以前より増えたのは、注射が減ったことを示している。しかし、全体的に大味なチンタラ相撲が続き、力士は全力でぶつかっていない。つまり、ガチンコになろうと、全力でぶつかるような肉弾戦などできっこないのだ。これでは、注射があって、華麗な技(多くは仕込み)が決まった注射場所のほうが見応えがある。
お荷物大関の魁皇が引退し、白鵬の8連覇がならなかった名古屋場所。日馬富士が優勝して「ガチンコ」は証明できたが、土俵からは「相撲の華」が失われた。このまま、ガチンコのちんたら相撲が続くと、相撲は本当の危機を迎えるかもしれない。
大相撲名古屋場所(2011年7月場所)の幕内決まり手ランキング
1)寄り切り 87
2)押し出し 58
3)叩き込み 24
4)上手投げ 20
5)寄り倒し 19
6)引き落とし 17
6)突き落とし 17
8)掬い投げ 9
8)上手出し投げ 9
10)小手投げ 6
10)送り出し 6
12)下手投げ 4
13)押し倒し 3
以下、2番見られた「決まり手」:外掛け、とったり、裾払い、切り返し。
1番しかなかった「決まり手」:突き倒し、肩透かし、下手捻り、内掛け、極め出し、吊り出し、蹴た繰り、素首落とし、上手捻り、うっちゃり、上手捻り、蹴り返し、浴せ倒し。
なお、不戦勝が2番あった。
(2011年7月30日記)
28)10日目終了時点で、ガチンコ「名古屋場所」を点検すると……
27)記録的な不人気に相撲協会悲鳴! ガチンコ場所にしたはずが、観客離れが深刻!
26)本当にガチンコ場所になるのか? 大相撲名古屋場所を占う。
25)2011年5月技量審査場所 幕内全270取組の決まり手を分析する!
24)14日目を終わって、なんと7勝7敗力士が10人。どうなる千秋楽?
23)技量審査場所は中日まで期待を裏切る低調場所に! なぜ、ガチンコなのに盛り上がらないのか?
22)技量審査場所を前にして懸念が噴出、横綱・白鵬と元・蒼国来の明暗
21)これはジョークなのか? 今度は相撲協会が「八百長はあった」と証明しなければならない