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「暫定的番付」である「順席」を発表! 幻の「番付表」になるのか?
2月28日、日本相撲協会は来月の春場所を中止し、番付発表も見送ったことから、暫定的な番付に当たり、力士の新たな地位を示す序列表「順席」を発表した。これは、給与などの待遇に反映させるための措置で、幕内と十両は報道陣に公表した。
相撲協会が八百長問題で春場所中止を決めたのは2月6日だが、新番付は初場所の成績を受けて、すでに1月26日に編成されている。それにより、春日王(韓国、春日山)と魁聖(ブラジル、友綱)も幕内扱いとなった。魁聖は過去に幕内経験がない。幕下からは磋牙司(静岡、入間川)、玉飛鳥(愛知、片男波)、益荒海(愛知、阿武松)が十両扱いに戻った。
八百長への関与を認めている千代白鵬と特別調査委員会が関与を認定した清瀬海は、十両にとどまった。今後、処分などで現役をやめる力士が出た場合、本場所再開の際には新たな番付が編成される見込み。
大相撲では、幕下以下は給与がないのに対して、十両では1カ月の給与は103万6000円、幕内では130万9000円以上となっていているため、今後、当面はこの序列に基づいて給与が支払われる。
ところで、新入幕を果たした魁聖は、NHKのニュースで、こう言っていた。
「うれしいですが、番付表はなく、母国のブラジルに住む両親に送れず、本場所もないので、残念な気持ちの方が強いです。本場所がいつ再開されるかわからないので、モチベーションを保つのが難しいです」