File - 14 《2008年11月場所 日馬富士、大関取りで横綱・白鵬に優勝譲る》
この場所前、日馬富士(当時は安馬)は、10勝5敗、12勝3敗できており、大関取りがかかっていた。ところが安馬は序盤では精彩を欠いた。3日目にガチンコ稀勢の里に敗れると、4日目にもガチンコ豪栄道に敗れ、2勝2敗となってしまった。しかし5日目からは、途中休場した魁皇を除く大関を総なめにし、12日目には横綱・白鵬に動きで勝り下手投げで下して11連勝。初日に安美錦に敗れた白鵬とは2敗で千秋楽まで並走した。
こうして、白鵬との優勝決定戦にもつれ込んだが、1分25秒の攻防の末に、白鵬の頭を押さえつけながらの強引な上手投げで敗れた。
ところが、この千秋楽の前、部屋では優勝の準備もしていなかった。
『週刊ポスト』(2011年3月11日号)の日馬富士の付け人をしていた元雷鳳の告白によれば、優勝決定戦ともなれば勝敗の行方がわからないだけに、優勝の準備しておくものなのに、決定戦前からその必要はないと断言されたという。
この場所での日馬富士は、すでに二桁勝利を達成しており、大関取りはたとえ千秋楽でも負けてもほぼ決まっていた。
めでたく日馬富士が大関昇進すると、白鵬の付け人の光法から雷鳳は、こう尋ねられたという。
「誰が走るのか?」
つまり、今後、誰が八百長の交渉窓口になるのかという意味だ。光法は怖い印象があるそうで、雷鳳は「はい」と返事をしてしまったという。
注射名勝負、平成20年九州場所・千秋楽、安馬 vs 白鵬 《優勝決定戦 - 1》
注射名勝負、平成20年九州場所・千秋楽、安馬 vs 白鵬 《優勝決定戦 - 2》
(☆どっかの国から来てるおっちゃんの熱い解説付き!)