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注射のやり口のずさんさにあきれる! 「流れで」では困る
今回のケータイメールでわかったことに、注射のずさんさがある。最近では、決まり手さえも決めない注射が多く、やり方がいい加減になっていると思っていたが、案の定である。
元力士もこう言う。
「注射は、流れでできますよ。まあ、かたちとして、押し出すとか、投げで決めるとかぐらいは打ち合わせておきますが、あとは立ち合いで、流れ次第。ともかく、転ぶ方は相手の出方を待っているだけですから」
そういえば講談社の裁判で証言に立った板井氏も同じようなことを言っていた。「取り口まで相談するのか?」という質問に、板井氏は「取り口なんか相談しませんよ。流れで、みたいな感じで」と答えていた。
今回のメールでも、こんな下りがある。
「立ち合いは強く当たって流れでお願いします」(2010年5月10日、清瀬海から春日錦宛)
「了解しました!!では流れで少しは踏ん張るよ」(同日、春日錦返信)
しかし、昔の注射はこんなではなかった。
古くは栃錦・若乃花(初代)の優勝決定戦。ここでは、大相撲にするという約束が交わされ、決まり手も綿密に決められた。そして、水入りの大相撲になっている。また、歴史に残る柏戸・大鵬の全勝対決で柏戸が涙の復活を果たした千秋楽も、大相撲だった。
まあ、毎回大相撲とは言わないが、手を抜いた注射では、ファンとしては楽しめない。注射は注射らしくないからいいのだ。
(2011年2月22日記)