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再発防止委員会がスタート。いったいなにをしようというのか?
大相撲八百長問題の再発防止策を検討する委員会が3月3日、東京・両国国技館で初会合を開き、会の正式名称を「大相撲新生委員会」に決めた。
委員長に外部委員の島村宜伸元農相、議論を進める座長に相撲協会の村山弘義副理事長が就任し、「再発防止」のために、6項目の防止案をまとめた。
(1)監察態勢の強化
(2)支度部屋の秩序保持の強化
(3)電話などでの情報提供を募るホットラインの設置
(4)故意による無気力相撲懲罰規定の適用拡大
(5)師匠や部屋付き親方への研修
(6)力士への研修
このなかで注目されるのは、(1)の監視態勢強化のために、「取組後に監察委員と審判部が会議。維持員にマークシート方式で力士の敢闘精神を5段階で評価してもらい、公表する」という案だ。
いったい、これはどういうことなのか? 5段階評価で「注射か?ガチンコか?」を認定するというのだろうか? そもそも八百長は5段階評価で決まるものではない。ガチンコか注射かの2通りしかないのだから、まったく不思議な話だ。
また、(3)のホットラインというのは、要するに「たれ込み」をしてくれということだろうが、そんなことをする力士がいるだろうか?
■安西孝之委員のコメント
「八百長の防止はもちろん、八百長をやりにくくする態勢をつくることが重要な課題となる。そうすることによって、より厳しい相撲を取って(観客を)喜ばせることにつながるだろう」
■立川親方(元関脇土佐ノ海)
「新米親方なのでなかなか力になることができないかもしれないが、少しでも貢献できればと思う」
八百長をなくせば相撲でなくなるのをわかっていながら、再発防止委員会をつくること自体が自己矛盾ではなかろうか?
(2011年3月9日記)