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相撲界を去る山本山が名言!「相撲協会なければただのデブ」
なんと22人が処分に応じた相撲協会の「角界追放」で、そのなかの1人となった山本山(尾上)が、4月5日、引退届を提出後に名言を残した。
「相撲協会には感謝している。相撲協会がなければただのデブですからね」
山本山といえば、日本人最重量の体重260キロ超の巨体で、土俵では人気者だった。埼玉県さいたま市西区(生まれは伊奈町)出身で、本名は山本龍一(やまもとりゅういち)、日大相撲部から角界入りした。愛称はリュウ。身長191cm、最高体重は277kgを記録したことがあった。最高位は西前頭9枚目。
この重さを生かしたがぶり寄りが得意だったが、ときに、投げも決める巧さもあった。新入幕記者会見では自ら「ドンブリ王子」と名乗って、周囲の笑いを誘い、2011年2月の身体測定で現役力士最重量記録を更新したときは、「動けるデブ」と自身を表した。
つまり、山本山は最後まで “ らしさ ” を貫いたわけだ。ただ、引退に追い込まれたことには「悔しいです」と唇をかみしめた。
追放力士のなかで山本山と対照的だったのが、モンゴル出身の白馬(陸奥)。「妻と娘をどう養ったらいいのか」と、思わず本音をもらした。白馬によると、力士としてのプライドよりも、頭に浮かんだのは家族の生活。
「日本の人にもわかると思うけど、仕事を失うわけだから。突然、リストラされるのと一緒ですよ」。
処分を知ったときは、「妻と娘をどう養うかを考えると、頭が真っ白になった」という。白馬は、2010年の名古屋場所には小結に昇進し、幕内に定着したが、モンゴル互助会から見放されたかたちになってしまった。
(2011年4月6日記)