●11/04/15●
星風 徹底抗戦へ「行列のできる」の北村弁護士起用
4月14日の臨時理事会で、引退勧告に応じず解雇が決定された、幕内・蒼国来(27、荒汐)と十両・星風 (27、尾車)が、相撲協会に対して法的措置を講じることを記者会見で明らかにした。
元星風は日本テレビ系列の人気番組「行列のできる法律相談所」に出演している北村晴男弁護士(55)とのタッグで〈徹底抗戦〉に打って出ることになった。
元星風は、東京・霞が関の司法記者クラブで会見に臨み「(八百長は)やってないんでこれから裁判で証明する。土俵に戻りたい気持ちがあるんで」と、相撲協会と全面対決することを宣言した。元星風の隣に座った北村弁護士は「大相撲が日本の国技と言われるにふさわしい存在になってもらいたい」と決意を表明。続けて、来週中に東京地裁に地位保全の仮処分申請を行い、その後、解雇無効を求める本訴に打って出る方針を明かした。
北村弁護士は、会見で、次の4点を挙げて、特別調査委が行った調査に関しての疑問を表明した。
- 客観的証拠の吟味を怠った。元星風は携帯電話や手帳の提出に快く応じようとしたが、最終的にそれを 求められなかった。
- 千代白鵬が元星風と八百長を行ったという自白についての証拠の吟味を怠った。千代白鵬が自白した後、元星風への聴取は1度だけで、専門科の助力を得て反証する機会を与えなかった。
- 第三者の供述のみを証拠としている。刑事訴訟で共犯者とされる人の自白は数々のえん罪を生んできた。
- はじめからクロと決めつけた調査。公平な裁判官は白紙の状態で真理を判断する。素人にそういう印象を与えるのは間違い。
北村弁護士は「一般論として、人間はどのような場でも誘導とか影響力の行使などを受けて真実と違う供述をする。検証しないといけない」と調査のずさんさを追求していくと述べた。また、相撲協会が支給することを決めた退職金220万円につい ては「現時点で退職金としては受け取るつもりはない。4月、5月の給与として受領する意思表示をする」とした。