●11/05/08●
技量審査場所は厳戒ムードのなか、ガチンコばかり。白鵬は白星発進!
支度部屋への携帯電話の持ち込みが禁止されたほか、取組内容を監視する監察委員を務める親方が4人増員されて11人となり、協会職員と共に東西の支度部屋に2人ずつ配置される厳戒ムードのなか、大相撲技量審査場所の初日が終わった。
初日を終えた後、貴乃花審判部長(元横綱)は「攻防のある相撲もあった。力士の目の色が違った」と振り返った。日本相撲協会によると、協会ホームページで の取組のインターネット中継には最大9000件のアクセスがあった。最も多かったのは結びの一番で、最大アクセス数は野球賭博事件でNHKの中継がなかっ た昨年名古屋場所並みだったという。
取組前に放駒理事長はあいさつし、今回の技量審査場所に関して「再発防止に取り組み、生まれ変わった協会を目指す」と決意を述べた。また、取組終了後、二所ノ関監察委員長(元関脇・金剛)は「(八百長疑惑を)特別に指摘される相撲はなかった」と発表した。
さて、注目の結果だが、7連覇を目指す白鵬は危なげない相撲で豊ノ島を退けた。もともとガチンコの豊ノ島だが、どうやっても白鵬には勝てないと見ていいだろう。
大関陣は把瑠都と琴欧洲が白星発進したが、歴代1位の通算1045勝まであと10勝の魁皇は、やはり負けた。相手がガチンコ豪栄道では、年齢から言って無理かもしれない。立ち合いで豪栄道の鋭い踏み込みに腰が浮き、そのまま一気に押し出される完敗である。「気持ちが乗らない? そんなことは言って いられないんだけどね」とため息をついた。
日馬富士も苦杯。モンゴル互助会がないので、今場所は負け越しまであるだろう。また、大関取りの期待がかかる両関脇は、琴奨菊が完勝したが、稀勢の里は安美錦の引きに屈した。稀勢の里、安美錦の2人とも、もともとガチだが、稀勢の里は相撲が下手だ。これでは大関取りは難しい。
ただ、注目は、稀勢の里・白鵬戦がいつ組まれるかだ。
いずれにせよ、このままガチンコが続くなか、ケガ人が出ないことを祈りたい。
大相撲技量審査場所・取組結果(初日、8日)
木村山 (1-0)つきおとし 高 安 (十両)
魁 聖 (1-0)おしたおし 雅 山 (0-1)
栃乃洋 (1-0)すくいなげ 高見盛 (0-1)
臥牙丸 (1-0)おしたおし 時天空 (0-1)
豊 響 (1-0)おしだし 栃乃若 (0-1)
朝赤龍 (1-0)よりきり 若荒雄 (0-1)
土佐豊 (1-0)ひきおとし 翔天狼 (0-1)
嘉 風 (1-0)よりきり 旭天鵬 (0-1)
栃ノ心 (1-0)うわてなげ 玉 鷲 (0-1)
若の里 (1-0)すくいなげ 阿 覧 (0-1)
豪 風 (1-0)つきおとし 隠岐の海(0-1)
安美錦 (1-0)ひきおとし 稀勢の里(0-1)
琴奨菊 (1-0)よりきり 北太樹 (0-1)
栃煌山 (1-0)おしたおし 日馬富士(0-1)
把瑠都 (1-0)すくいなげ 豊真将 (0-1)
豪栄道 (1-0)おしだし 魁 皇 (0-1)
琴欧洲 (1-0)うわてなげ 鶴 竜 (0-1)
白 鵬 (1-0)おしだし 豊ノ島 (0-1)