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●11/05/15●

技能審査場所8日目終了。結局、白鵬は全勝で勝ち越し。魁聖も全勝勝ち越しを決める

 大相撲技量審査場所は5月15日、8日目(中日)をむかえた。

 相撲史上、完全なガチンコ場所として注目されたが、ここまで、華麗な投げの打ち合い、全力でのぶつかり合い、土俵際の白熱の攻防など、ガチンコ相撲の特徴される場面は意外に少なく、ファンは拍子抜けだ。

 この日も、横綱・白鵬はあっさりと初顔の隠岐の海を退け8連勝で、勝ち越しを決めた。ただ、上位陣の相撲はみな淡泊。魁皇はなくなん6勝目、追い込まれた琴欧洲は3勝目を挙げたが、日馬富士は鶴竜に敗れて4敗。 

 そんななか、目立つのは新入幕の魁聖。この日も臥牙丸を破って勝ち越しを決めた。新入幕の全勝ターンは、1980年九州場所の佐田の海以来だ。ただ、後半戦もガチンコで押し切れるかどうか。

 全勝2人に続くのが1敗の把瑠都と栃ノ心。把瑠都は豪風を圧倒し、栃ノ心も1敗を堅持した。把瑠都の場合、敗れた3日目の豪栄道戦後「遊びの場所みたい」などと発言し、4目の取組前に相撲協会幹部から厳重注意を受けた。したがって、以降3連勝は当然だ。

 以上が幕内だが、幕下ではガチンコでの熱戦が続く。

 特筆すべきは、前日の7日目に、〈八百長特需の第1号力士に西幕下4枚目の松谷(27、松ケ根)が到達したこと。松谷は〈野球賭博力士〉だが、今場所は奮起。7日目に西十両12枚目の玉飛鳥を下手投げで破り、4連勝。今場所は17人の関取が引退、解雇となったため、来場所は幕下から大量13人の十両昇進がすでに理事会で承認されている。西4枚目の松谷は 通常ならまだ昇進が微妙な4勝でも、次の名古屋場所の再十両は確実となった。

 通常なら、勝ち越し1つごとに番付が半枚から1枚上がるのが目安。西幕下4枚目で4勝では十両昇進は微妙な状況だが、今回の技量審査場所は例外だ。

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