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●11/05/26●

なんと13人が十両昇進! 「喜び」は負け越しでもOKの荒鷲と垣添。「実感なし」は千代の国。

 日本相撲協会は5月25日、通常開催を目指す名古屋場所(7月10日初日、愛知県体育館)の番付編成会議を東京・両国国技館で開き、予想通りの新入幕力士を公表した。

 今回は、八百長問題による大量処分の影響で、戦後最多の13人の十両昇進力士(新十両7人、再十両6人)が誕生。なかでも注目は、技量審査場所で東幕下3枚目の荒鷲(24=花籠部屋)と、西幕下筆頭の垣添(32=藤島部屋)が3勝4敗と負け越したものの十両に昇進したこと。負け越しでの昇進は戦後初の事態となった。

  新十両を決めたモンゴル出身の荒鷲は「実感が湧いてない」と戸惑いながらも、入門10年目で関取の座をつかみ「すごくうれしい」と、素直に喜びを表現。15歳でモンゴル相撲少年大会で準優勝。2002年に鳴り物入りで入門したが、左肩に脱臼癖があり、これまでに手術もしたため、昇進が遅れた。花籠部屋では兄弟子に当たる元幕内・光龍が八百長で引退したため、来場所からは部屋頭になる。

 一方、初場所後に幕下に転落していた元小結の垣添は「正直うれしい。堂々と土俵に上がりたい」と語った。本来、この成績なら、幕内の実績からいって引退が妥当だが、棚からぼたもち。その辺は「十両と幕下は天と地の差。いい勉強をさせてもらった」とホンネをもらした。

 また、平成生まれでは3人目の十両昇進となった20歳の期待の新星・千代の国は「まだ正直、実感が湧かない。自分が十両になるのかという不思議な気持ち」と話した。千代の国は、昨年暮れのテレビ番組でイケメン力士として紹介されたが、脱臼癖があり、なかなか思った成績があがられなかった。そこで、同じように脱臼で苦労した師匠の九重親方(元横綱・千代の富士)は「腕立て伏せ1000回」を厳命。今回は、肉体改造に成功した。同席した師匠も「相撲もいいし、顔もまあまあ。ウチはもともとその路線だけど…」と上機嫌だった。

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